16.8.11

ベルギー旅行 アントワープ6 ルーベンスの家

アントワープ3日目。
月の最後の水曜日は多くの美術館が無料になるので
この日訪れたルーベンスの家、マイヤー・ファン・デン・ベルグ美術館、
プランタン・モレトゥス印刷博物館は無料で入場できました。

ルーベンスについて

ルーベンスは14歳頃から絵の修行を始めました。
23歳の時にイタリアへ渡り宮廷画家になり約8年間活動した後、
ルーベンスの母が亡くなったことがきっかけでアントワープへ戻りました。
フランドルでは絵画の需要が急増し、イタリア帰りのルーベンスに注文が殺到しました。
スペインの王女イサベル(ネーデルラントの統治者でもあった)の
宮廷画家となったルーベンスは前世紀のヴェネチアの画家同様工房を設置し
多くの弟子たちを動員して大量の注文制作をこなしました。
またルーベンスは芸術家として最高の栄誉を得た画家でありながら
同時に外交官としても活躍をしました。

ルーベンスの家
(美術館内は撮影禁止だったため中庭以外の以下の写真はすべてリンクしています。)

ルーベンスが1610年(アントワープに戻った10年後)に購入し
1640年に亡くなるまで生涯の住処としました。
交友関係も広かったため、自宅にゲストを招いては華やかな日々を送ったそうです。
自宅を愛したルーベンスは家の改築にも積極的。
宮殿風の邸宅にはアトリエや彫刻コレクションを飾るバロック風の右翼を増築させました。

↓ アートルーム(美術品収集室)と呼ばれる部屋です。
ルーベンスは当時ネーデルランド一の美術品のコレクターでした。

今はそのコレクションの一部が見れるだけですが、
当時は↓のヴィレム・ファン・ハーヒ作「コルネリス・ファン・デル・へーストの収集室」
の部屋に似ていたと言われています。
この絵の中にに描かれている絵画のコピー(17世紀当時のコピーです)も
持っていたそうです。


ルーベンスの絵は宗教画が有名で肖像画などは見たことがありませんでした。
はじめてルーベンスの肖像画を見て、
「う~ん、これはルーベンスの見方が変わるかもしれない」と思いました。

(ルーベンス 自画像)

(ルーベンス アントン・ファン・デイク)

肖像画ではありませんが、この「アダムとイブ」も素敵でした。

アトリエ


中庭から撮影。

フランダース・イタリアルネサンス様式の中庭を臨むバロック風の柱廊は
ルーベンス本人が設計。